1962年に大阪府和泉市で創業の堀田カーペットは、ウィルトン織機でウールカーペットを作り続けています

ウールチェアパッドの魅力

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    目次

      今回の記事は、色選びのコツから、ものづくりの背景や商品の特徴など、チェアパッドの魅力をたっぷりとご紹介したいと思います。

      記事は堀田カーペットのインターン生が担当しています。お伝えする内容は作り手の方々から詳しく伺ったものですが、カーペット初心者ならではの目線でお伝えしたいと思います。

      おすすめの組み合わせ

      このチェアパッドは全部で26ものバリエーションがあります。選ぶ楽しみも多い分、どんな色がご自身の部屋にあうか悩まれる方も多いのではないでしょうか。そんな方のために、まずは個人的におすすめの組み合わせをご紹介したいと思います。

      産地ごとの違いを楽しむ

      オーストラリア・ニュージーランド・スペインそれぞれのウールのチェアパッド

      WHITE オーストラリア/LIGHT GREY ニュージーランド/LIGHT BEIGE スペイン

      Local Woolenという羊毛の色そのままを仕立てたシリーズ。少しずつ色は異なりますが、全て天然ならではのやさしさのあるアースカラーで、どんな部屋にもマッチします。どれも自然な羊の毛色なので、全色揃えたとしても不思議と空間の統一感を保つことができます。

      色の系統を揃える

      オレンジ系であれば、BRICK・TARTAN RED・MAHOGANY・TAN・BLEND01から1〜3色、ブルー系であれば、STONE GREY・NAVY・TAILOR GREY・BLEND02・BLEND03から1〜3色を選んでいただくのがおすすめです。

      オレンジ系はナチュラルな色合いの家具に、ブルー系は落ち着いたトーンの部屋によく合います。

      手前からMAHOGANY、TAN

      手前からMAHOGANY、TAN

      手前からNAVY、BLEND03

      手前からNAVY、BLEND03

      好きな色を好きなだけ

      おすすめの組み合わせをご紹介しましたが、とはいえ26色もあるため、フィーリングの合う色はきっと見つかるはずです。どれもインテリアに馴染みやすい色調のものなので、家族それぞれで好きな色を選び、その色の席に座るといった使い方もおすすめです。カラフルな座面も可愛いですね。

      チェアパッドのつくり方

      ここからは、このチェアパッドがどのように作られているかをご紹介していきます。このチェアパッドは「ハンドタフテッド製法」と呼ばれる方法で作られています。まず、製糸工場から届いた糸を5〜10本ほど束ねて1本の糸にして、打ち込みが行える状態にします。次に基布(きふ)と呼ばれるベースとなる布に、フックガンという拳銃のような機械で糸を打ち込んでいきます。
      写真はチェアパッドではなく、別のカーペットを作っている様子ですが、作り方は同様です。

      基布の裏側からフックガンで糸をうちつけていく様子

      裏側から打ち込んでいく

      表側

      こちらが表側

      打ち込みが終われば、シーツに洗濯のりを使うのと同じように、裏側にハリを持たせる素材を塗り、

      基布にハリをもたせる素材を塗り、乾燥させる

      乾けば必要な部分をカットして、表面のパイルを整えて、裏側を折り込めば完成です。

      基布の端を裏側へ折り込む

      実際にはもっと多くの手間がかかっていますが、ここでは大まかな流れのみを説明しています。
      ハンドタフテッド製法について、更に詳しく知りたいという方は下記をご覧ください。
      【WEB工場見学】手織りと機械織りのあいだ。職人技のハンドタフテッド製法とは?

      チェアパッドのここがすごい

      直接高級ホテルの床に座っているかのような、しっかりとした座り心地

      ハンドタフテットによる刺繍は、ドット絵のようなものです。ベースとなる布、基布の目にそって刺繍がなされ、密度は基布の目の粗さで決まります。

      基布

      このチェアパッドに使われる基布は、高級ホテルのカーペットなど土足で踏まれる場所に使われているものと同じです。そのため、へたりにくく、クッション性にも優れており、長く心地よくお使いいただけます。

      ハンドタフテットだからできる色使い(ブレンド商品)

      工程でご説明した通り、5〜10本ほどの糸を束ねてから打ち込むのがハンドタフテットの特徴です。そのため、機械織りでは難しい、さまざまな色糸を混ぜた表現ができます。

      ブレンド01の糸

      ブレンド01の糸

      ブレンド03の糸

      丁寧な裏面の加工

      裏面の折り込みは、アイロンや接着剤を使って、ひとつひとつ手作業で行われています。小さなことですが、この折り込みがとても綺麗に処理されています。

      丁寧な裏面の仕上げ(裏面のタグは変更しています)

      産地ごとの違いが分かるラインナップ

      おすすめの色の組み合わせでも紹介しましたが、一口にウールといっても、こんなに違いがあるんだと分かっていただけるのがLocal Woolというシリーズです。

      Local Woolenのシリーズ

      Local Woolのシリーズ

      通常のカーペットでは、さまざまな産地のウールを混ぜて使用したり、染色をすることが一般的です。しかしこのシリーズは、ウールの産地を混ぜることなく使用しているため、それぞれに毛の質感が異なることがよくわかります。また、どれも染色していないため、羊ごとの色の違いをそのまま見ることができます。

      人の手と機械、両方をうまく活かして作られるチェアパッドは、シンプルながらこだわりがつまっています。ご自身の生活に合わせて、取り入れてみてはいかがでしょうか。

      製品仕様

      組成:ウール100%
      製法:ハンドタフテッド
      サイズ:直径34cm
      厚み:全厚11mm~13mm
      定価:6,600円(税込)/1個